憂国そして縮小文明への創造へ

月尾嘉男東大名誉教授・仰山塾長の12/7開催【環境フォーラムイン千曲】での講演の一部(要旨)
■解決するには生活水準を切り下げる
そこで、問題を解決するには生活水準を切り下げる必要がある。自動車は止め、歩くか自転車。暖房は禁止する。着込んで生活する。経済が縮小する。電力会社も倒産する。だが、これはまずいだろう。そこで、いままでどおりかさらに良い生活もして良いとなれば、 節約するしかない。これをファクターXという。古いテレビは地上デジタルの最新テレビジョンに買い替えよというわけだ。
例えば、LED電球は高いが20倍の寿命だ。一年で見れば白熱灯よりも安い。全部最新のものに変えると100の電気代が46ですむ。一年で11万円安くなる。今、こうしたことが始まっている。
また、車は歩くのに比べて20倍もエネルギー使うが、情報技術は違う。新聞は、紙の12%を使っているが情報技術を使うと便利さは増すがエネルギーは減る。電子書籍もある。個人はネットで情報をダウンロード。テレビ会議で主張も減らし、情報で空いた道を行き、渋滞を避ける。すると情報を活用するため、2.4%エネルギーが増えるが、差し引き3%節約できる。京都議定書での6%を減らせという目標の半分は達成できてしまう。
■精神の挑戦~伝統社会は環境保全社会だった
とはいえ、これは誰もが取り組まないと達成できない。そこで、精神の挑戦が必要となる。実は、日本は素晴らしい国であり、「もったいない」という言葉がある。これを評価したのは、ケニアの女性環境保護活動ワンガリ・マータイさんだ。
進歩史観というものがある。だが、これは間違いだ。昔は環境という点では素晴らしい社会だった。火鉢とコタツでは石油ストーブの5分の1のエネルギーで暮らせた。いま日本の家庭の96%には風呂があるが、以前にあった大都会の銭湯よりも15倍もエネルギー使う。だから、温泉へ行こうではないか。洋服も一生に6反しか買わなかった。古着を買っていた。50分の1のエネルギーで生活していた。また、本は高く、江戸時代の大工の日当の5日分もした。今の賃金で2万円とすると本一冊は10万円もしたから、貸し本屋が成立していた。
また、船でモノを運んでいたから、自動車の5分の1のエネルギーで物を運べた。土木工事も地産地消で、オーストラリアの鉄鉱石や海外のコンクリートを使っていなかった。いま、環境省は3R、リユース、リデュース、リサイクルを進めようとしているが、江戸時代は社会に完全に普及していた。リユースでは古着が徹底していたし、リサイクルは古紙回収、大きな商家、武家屋敷は家で食事を作っていたが、その灰を買い集める専門業者すらあった。蝋燭も金持ちの贅沢品で、庶民はいわし油、菜種油を使っていたが、その蝋燭のしずく買いもあった。
●無事な社会つくるには
、、、、自然と結び合っていなければ、自然と人間の関係についての想像力は生まれてこない。人間同士が結ばれていなければ、人間はどう連帯していったらよいのかを考える想像力は生じない。地域をどうつくったらよいのかという想像力も、地域と結ばれていてこそ生まれてくるものである。結びつきを失ってバラバラになった個人からは、自然や社会、世界に対する開かれた想像力は生まれてこない。(12/6付信濃毎日の記事一部抜粋:内山節:哲学者)
第28回【仰山塾】に関する情報は<都市美・自然美を探る>
http://keninternational.net/tosibi/ 及び<928A不動産&店舗情報>
http://keninternational.net/928a/ もご高覧ください。尚月尾嘉男東大名誉教授・仰山塾長の講演要旨をご希望の方は、kenb@orchid.plala.or.jpへお気軽にお申し込みください。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 憂国そして縮小文明への創造へ
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://ubae.info/blog/mt-tb.cgi/1934

コメントする